医療事務の資格とは~検定試験・通信教育・専門学校など

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医療事務は民間資格であり、資格をもっていなくても、同様の仕事を行うことができます


医療事務の資格においては、審査試験の主催団体もいくつかあり、資格の名称や試験の実施内容も、それぞれ微妙に
異なっています。


そのなかでも一番メジャーなのが、財団法人日本医療教育財団が実施する「医療事務技能審査試験」です。

財団法人 日本医療教育財団 医療事務技能審査試験 試験概要


この試験は38年の歴史があり、これまでの合格者数は80万人超、受験者もいまや5万人超となっています。


試験は医科と歯科があり、それぞれに1級と2級があります。

試験科目はそれぞれ「学科」と「実技」から成り、「実技」には診療報酬請求事務(明細書点検に関わる問題)が含まれます。


2級の試験は毎月実施、1級は年3回実施されます。受験料は、どちらも6,500円となります。


ちなみに受験資格として、2級では最低半年以上、1級では最低3年以上の医療機関における「実務経験」を要求しています。


しかしながら、財団が認定した専門学校や予備校の講座などを受講した場合、この実務経験が免除されます。


未経験で資格を取りたいのであれば、こちらの実務経験免除が狙い目になりますが、実務免除の条件は教育機関ごとで異なりますので、受講を考えている専門学校などに問い合わせてみるのが一番早いですね。


ただし、通信教育であれば平均して5~6万円、まして予備校の講座や専門学校への通学代金ともなると、幅は
ありますが40~60万円程度の費用を見込んでおく必要があります。

とりわけ専門学校の場合は、1~3年にわたって時間をかけ、医療事務のみならず医療に関する専門知識も勉強できる
ため、医療機関への就職には大変有利でしょう。



厚生労働省、ハローワークから払った受講費用の2割が給付金として支給される教育訓練給付金制度」という制度もありますから、可能ならば活用を考えたいものです。


ただし、給付対象が厚生労働大臣が指定する講座に限られていますので、自分が受講したい医療事務講座がこれにあてはまるのかどうかなどについて、あらかじめ調べておくのがよいでしょう。


以下に「教育訓練給付金制度」に関わる参考サイトを掲載しておきます。


中央職業能力開発協会 「教育訓練給付制度」

中央職業能力開発協会 「教育訓練講座検索システム」



また「医療事務技能審査試験」以外に、「診療報酬請求事務能力認定試験」という、特にレセプト業務に特化して
その専門知識をためす
試験もあります。


(財)日本医療保険事務協会が主催して年に2回行われる、厚生労働省が唯一認定した全国統一試験です。

(財)日本医療保険事務協会 診療報酬請求事務能力認定試験案内


こちらは平成6年にできた資格ですが、平成19年は全国で約1万人が受験しました。

同様に医科と歯科があって、合格率は過去平均で27~37%くらいです。


受験資格は特にありませんので誰でも受けられますが、未経験者が合格するのがなかなか大変な、難易度も高く専門性の強い試験といわれています。

そのためか、最近とみに注目が集まる試験となっています。